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できるところから一つずつ

できるところから一つずつ

コスモス武蔵野支部へ

2019 
☆ コスモス武蔵野支部報
玉井周子追悼号

玉井さんへ

 玉井さんと最初にお会いしたのは、等々力亜紀子さんにお声をかけていただいて出席した武蔵野支部歌会でのことで、それが、その後三十年近く続く楽しいお付き合いのきっかけになったのは、短歌のご縁があったればこそでしょう。

 二〇〇五年にはコスモスのお仲間六人でバンクーバーにいらして、当地の短歌会に参加してくださいましたよね。

 そのときの玉井さんの出詠歌は、

 天主堂のステンドグラスの色映ゆる無言に仰ぐ少年の面
 
 で、私は大浦の天主堂を想像しました。なんだか悩みをかかえているように見える少年が気になって、作者の方も、静かに見守っていらしたのではないでしょうか。

 市内観光の日には、植物園にチベットの青い芥子が咲いているのをご覧になって、「英子先生にもお見せしたかったわ」と何度も言っていらしたのを思い出します。

 暖かい思い出をたくさん残してくださったことに感謝しながら、
             
                       カナダ  佐藤紀子


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